競泳選手の食生活を支える管理栄養士の献立メニュー
弊社公式YouTubeチャンネル「メーキュークッキング」にもご出演いただいた競泳選手の江戸勇馬選手。競泳選手の体調管理のなかでも食生活は常に意識する要素であり、食材だけでなく料理メニューや日々の献立に至るまで細かく管理されています。食事はコンディション維持とパフォーマンス向上のために重要だが、栄養管理されたメニューを常に考えることは難しいです。日々管理することの大変さ、飽きのこない献立をどう作っているのか、弊社が献立提供で支援させていただいた感想も含め、江戸勇馬選手にお伺いしました。
水泳を始めたきっかけは兄。いつかは兄を追い越したい
山本:江戸さんが競泳選手になろうと思ったきっかけは?
江戸:兄が先に水泳を始めていたこと、もう一つが、僕が喘息を持っていたこと、このふたつが水泳を始めたきっかけです。
山本:小さい頃からスイミングスクールに?
江戸:3歳から通っていました。
山本:本格的に競泳選手になろうと思ったのはいつ頃ですか。
江戸:選手クラスに入ったのは6歳です。兄を追い越したいという気持ちでやっていました。競泳選手になろうと思ったのは、小学校の3、4年生の時に全国大会、ジュニアオリンピックがあって、その時に競泳選手というものを目指しました。
山本:江戸選手は水泳以外にもいろんなスポーツをやられていて、どれも万能だったと伺ったのですが、何かエピソードはありますか?
江戸:基本的に何でもできていたんですが、野球、サッカー、バスケ…いろんなスポーツが好きで、なかでも「0歳でスキーをやった」と親が言っていたのを覚えています。スポーツは小さい頃から万能だと思っていました。(笑)
初めての全国大会で2位。それが悔しくて今も続けている水泳
江戸:どちらかというと水泳は結構、苦手なのかなっていうのが自分の中にあって。初めての全国大会でスポーツ万能だったこともあり、「多分、僕が優勝するだろう」と思って出場しましたが、結果は2位。それが悔しくて今もずっと水泳を続けています。
山本:負けた悔しさが競泳選手としてやっていこうという原動力になったのでしょうか?
江戸:真剣にやって負けるということがほとんどなかったので、初めて「悔しい」という気持ちにもなりましたし、それと同じくらい「楽しい」という気持ちも出てきてそれで水泳にのめりこんでいったという感じです。
目標はプロリーグ出場とパリ五輪代表
山本:今後の目標は?
江戸:少し前から水泳のプロリーグ(インターナショナル・スイミング・リーグ)ができて、
そのプロリーグに出場したい、そしてその先にあるパリ五輪を目指してやっていきたいと思っています。
山本:江戸選手は今、背泳ぎの選手ですが一番得意な距離は?
江戸: 200mが一番得意です。
山本: 水泳って自分との闘いじゃないですか。タイムがあって、コンマ何秒の世界で争ってて、どんな目標設定をしたら、今の江戸選手のようになれるのかお聞きしたいのですが。
江戸:まず高い目標を一つ置くようにしています。例えば、僕が大学に入る前は大学チャンピオンになれないぐらいの選手でした。そこでまずは大学チャンピオンになりたい。日本一を取りたいと思って目標を立てました。そして次にその目標を達成するための小さな目標をいっぱいつくっていきました。小さい目標があればあるほど、それを達成していくことで大きな高い目標にたどり着きやすいというのが自分でやっていて感じたことです。
山本:なるほど!それは会社の経営にも通ずるものがありますね。例えば、売上とか利益率を上げたりとか、そこに対してどういうことに取り組んでいくかみたいなところがスポーツもビジネスも似てますね。
江戸:僕が良く言っているのは「目標の因数分解」と言っていて。その目標に対して因数分解をどれだけできたか。その因数分解が多ければ多いほど具体的に目標になっていくので、目標の達成度はより高くなるのかなと思っています。
献立を毎日自分で考えることはやっぱり大変
山本:スポーツ選手と言えば、栄養バランスがとれた食事というのが欠かせないと思いますが、ご自身で料理を作られて、日ごろ大変だったというのを聞きました。そこで、弊社管理栄養士の髙木がサポートさせていただいたんですが、サポートがあったことで、これまでとの違いや変わったことはありましたか?
江戸:毎日同じメニューを食べるとか、決まったメニューになるので味に飽きるというか、食への楽しみが薄れてきてしまうということが起こっていました。栄養を摂るだけの食事になっていたのが、メニューを作ってもらうことでごはんへの楽しみが増えたなと思います。
弊社では、管理栄養士が江戸選手の身体データや試合までのスケジュールを基に必要栄養素とカロリーを計算し、朝昼晩の食事+補食(2回/日)の1ヶ月分のメニューとレシピを作成・提供しています。そのメニューとレシピを担当した髙木管理栄養士を交えて食生活についてお伺いしました。
※補食とは一日の摂取エネルギーを補うために食事と食事の間に摂る軽食のこと。
山本: 1日何kcal摂取が目標でしたか?
髙木:2,000~2,500kcalですね。
山本:その献立を毎日自分で考えるってことはやっぱり大変ですよね。
江戸:そうですね。アスリートなので脂質を減らすとか考えるとすごく大変です。なおかつ、いろんな栄養素を摂りたいとなった時に、スーパーに行って「よしやろう!」と思っても、「やっぱり今日はいいや」となってしまって、いつも同じメニューになってしまうというのが続いていたので。
山本:そのあたり髙木さんはどんなところを工夫して提案しましたか?
高たんぱく・低脂質、飽きのこないメニューと消化に良い献立
髙木:高たんぱく、低脂質にこだわらせていただきました。鶏肉でもムネ肉など、そういった部位を使用しながら、いろいろな香辛料を使ってバラエティあふれるメニューを心がけました。あと、ビタミンが摂れるように野菜を多めにメニューに組み込ませていただいて、ご自身で調理されるのは大変かと思うので品数を多くというよりは、一つのメニューの中にいろんなお野菜を入れさせていただきました。
山本:スポーツ後のリカバリーとかも考慮したそうですね?
髙木:そうですね。補食される想定で3食の献立を出させていただいていたので、どちらかというと朝昼をしっかり摂取するメニューにさせていただきました。
江戸:いただいた献立は消化がいいなと思いました。食べても次の日に残らないなと。練習などで本当に疲れると消化が弱くなってしまって、それで次の日に「なんかちょっとしんどいな」というのがあるんですけど、いただいた献立だとその心配がなく食べられたのでよかったです。
山本:そういう面でも体に負担がかからない献立だったということですね。
髙木:夕食を控えめにというか、消化しやすいようにしました。
山本:会社としてもまた何かサポートさせていただけることがあれば、ぜひさせていただきたいと思いますので、江戸選手のこれからのご活躍をますます期待しています。
今日はどうもありがとうございました。
【編集後記】
現在では、さらに江戸選手個人に合わせたパーソナライズ献立を提供しています。
・身体データや試合までのスケジュールを基に必要栄養素とカロリーを計算し、朝・昼・晩の食事1ヶ月分のメニューとレシピを作成・提供しています。
・前回までは減量期だった為、摂取カロリーは2,000~2,500kcalでしたが、現在は体重が減らないように3,000~3,500kcalの献立を提供しています。(PFCや摂取バランスは前回同様)
・江戸選手が「若い男性」「一人暮らし」という点を考慮してメニューを考案しています。
・ニンニク系やこってり系などの味付けメニューを追加
・1回の食事品数や使用食材の種類を減少
・同じ食材を次の食事、翌日の料理に使用するといった食材を続けて使用する献立ルーティン
・昼食or夕食のどちらかは必ず「丼物」
・毎週火曜日に1日分の食材セットを郵送
週一回のお届け便には、「冷凍豆腐」や「カット野菜」など“便利”な食材もお届けしています。さらに、江戸選手の好みに合わせた汎用性の高い「調味料」も一緒にお届けしています。
この記事はYouTube動画でもご覧になれます。
◆競泳選手「江戸勇馬」さんにインタビューしました(前編)
◆競泳選手「江戸勇馬」さんにインタビューしました(後編)
クッキングにも参加いただきました。料理の腕前もかなりのものでした!
【江戸選手出演のYouTubeぜひご覧ください!】
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