2022年11月29日(火)12月13日(火)の2日間『食を通して健康を考える会』が株式会社アイセロ豊橋本社・工場にて開催されました。講演会では食を通して健康を考えるをテーマにメーキュー株式会社 営業企画部マネージャー 管理栄養士の牧野恵美が講演しました。イベント当日の模様をレポートいたします。
株式会社アイセロが目指す健康経営とは
「健康経営」という言葉が最近よく使われるようになってきました。会社が従業員の健康に配慮することによって、会社の業績が伸び、経営面にも大きな効果が期待できるとして、会社が戦略的、計画的に従業員の健康管理に関わることを健康経営といいます。
株式会社アイセロ様では2019年「健康経営宣言」を掲げ、「健康経営優良法人(大規模法人部門)」3年連続認定、「健康宣言優良事業所」3年連続受賞、「愛知県健康経営推進企業」に登録されるなど、健康経営への取り組みが評価されております。また、2022年には「健康経営戦略マップ」を制定し、健康経営に積極的に取り組んでいます。
健康経営×体に優しい健康弁当
株式会社アイセロ様と株式会社チューゲン様の健康経営コラボ企画として、この度、メーキュー管理栄養士牧野マネージャー監修「体に優しい健康弁当」を昼食にてご提供いたしました。また、サントリービバレッジソリューション株式会社様にも協賛いただき、「特茶」と「黒烏龍茶」をご提供いただきました。
食を通して健康を考える
牧野氏:今回は「スマートミール」の基準に基づいたお弁当メニューにいたしました。理由としては全体的に野菜量・塩分・PFCバランスについて、初見の方でも健康を意識しやすい点、見た目でも野菜の多さが実感できると思いました。
※スマートミールとは、健康に資する要素を含む栄養バランスのとれた食事の通称です。
牧野氏:株式会社チューゲン様でも健康弁当を提供させていただきましたが、従業員情報(年齢構成・男女比率・作業強度・普段のお食事メニューなど)が不明だったため、従業員の健康をどう定義するか迷いました。「ヘルシー」と一言に言っても、「〇〇カロリー以下」というような定義はありません。また、カロリー摂取も年代・性別・活動量により個人差があります。そこで、メニュー構成を「女性が好きな野菜メニュー」&「男性受けする濃い味の肉メニュー」&「性別問わず好まれる味ごはん」にすることにしました。
牧野氏:「健康」をキーワードにメニューを考案。今回の健康弁当では、野菜を160g使用。1日の野菜の摂取目標量は350g以上なので、お昼だけで半分近く食べる事が出来るようになります。また、PFCバランスもしっかり基準値内に収まるようにしました。さらに塩分は3.4g。実は、今回のメニューで塩分が一番苦労しました。すまし汁にとろみを付けることで減塩にしても、口の中でとどまる時間が長くなり、少しの塩味でも味を感じやすくなるように工夫しました。
牧野氏:「脱・メタボ判定」になるためにはどうすればよいか?に対しては、内臓脂肪を減らして、健康な身体を維持することが大切であり、また、どうすれば内臓脂肪を減らせるか?については、「バランスの取れた食事と有酸素運動」を実践することが大切です。そこで、「実際どのくらい食べていいの?」と悩まれている方に「手計チェック」をお勧めしています。
牧野氏:また、過度な食事や飲酒、運動不足、喫煙により「血中脂質」が増加します。健康診断などでの診断項目としては、「中性脂肪」「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」がこれに該当します。
「中性脂肪」「LDLコレステロール」を下げて、「HDLコレステロール」を増やす食生活として、
・寝る前の食事こそ腹八分目を心がける
・肉より魚を意識して食べましょう(時短調理ならサバ缶・いわし缶を活用しよう!)
・野菜を両手1杯食べましょう
・糖質の摂りすぎに注意しましょう(小腹がすいたら糖質の少ないお菓子を!)
・アルコールは適量を心がける(目安:缶ビールなら500ml/日)
・適度な運動
コンビニの食事選びにも一工夫を推奨しています。基本は「主食」+「主菜」+「副菜」を揃えること。単品ではなくサラダや汁物も一緒に購入することをお勧めします。
牧野氏:健康目的の運動なら「食後30分~60分」がベストタイミングです。
運動するメリットとしては、
・血糖値改善
・高血圧を防ぐ
・基礎代謝が増える(燃焼しやすい体になる)
・ストレスの解消
などが挙げられます。
食後30分程度休み→有酸素運動10分で糖質の燃焼がスタートします。そこからさらに10分経過後(運動開始から20分経過)に内臓脂肪・皮下脂肪の燃焼が始まるとされています。脂肪の燃焼には「ややきつい」と感じる強度が必要となります。
牧野氏:本日の講演を聞いて、食生活や生活習慣を変えても今日明日ですぐに数字が変化するわけではありません。継続して来年の健康診断・血液検査の結果が今年よりも改善していたら、それが健康へと近づいていることの証明です。焦らず、今から出来る事を少しずつ実践していただき、健康な体づくりを目指していきましょう!
講演会参加者からの声
アイセロ様では、健康弁当を食べながら、講演を聞くイベントを毎年行っております。
今年は2日間通じて、32名の方に参加いただきました。
参加された方からは、
「お弁当おいしかったです。(これから)スマートミールを意識していきたいと思います。」
「とてもわかりやすく、聴きやすいトーンで心地よかったです。」
「食事だけでなく色々な話が聴けて良かったです。」
「実践しやすい具体例も教えていただき、日々の健康づくりの参考にしたいです。」
「社会人になって食事が適当になってきているので、自炊をもう少し頑張ろうと思った。」
など健康を意識するきっかけになっていただけたのではないかと思います。
今回も健康経営実現に向けた企画・実施などをアイセロ様と連携することができ、健康について考えるきっかけをご提供することが出来ました。今後もより一層お客様の健康増進に繋がり、食生活が楽しくなる提案や挑戦をしていきたいと思います。
健康セミナーを終えて
社員食堂の存在意義の一つに「お客様の健康経営をサポートする」ということも含まれていると思っています。働く人の毎日に、管理栄養士・栄養士が身近にいること。それぞれの企業で進めていく健康経営の方法は違っても、適切な食事×専門家のサポートの組み合わせは健康経営にとって力強いものと言えるでしょう。
今後は、お客様から健康経営優良法人認定制度についてのリクエストが増えてくるのではないかと予想しています。企業にとっても「健康経営優良法人」を取得するのがゴールではなく、それを継続していく必要があります。継続していくなかで「メーキューさん、食堂で何かできない?」と相談された時、メーキューとして提案できる引き出しをできるだけ多く作っておく必要があると思います。食事提供だけでなく、お客様の健康経営にコミットできる連携体制や環境づくりをこれからもしていきたいと思います。
【本件におけるお問い合わせ先】
メーキュー株式会社 営業推進本部 営業推進部 浦部