2024年10月26日と11月16日、常滑市の新給食センターで、常滑市制70周年を記念した「学校給食レストラン」が開催されました。このイベントでは、抽選で当選した240名の市民の皆様に、事前の人気投票で選ばれた上位2つの献立を楽しんでいただきました。当日の様子を詳しくレポートします。
常滑市の学校給食
2024年9月、常滑市に新設された給食センターが稼働を始めました。常滑市の学校給食の歴史は古く、常滑市制が始まる前に遡ります。1つの小学校から始まった給食は、1965年に南学校給食共同調理場が、1970年に北学校給食共同調理場が誕生することにより、市全域の子どもたちへ提供するようになりました。そして今年、60年稼働してきた両調理場の老朽化に伴い新しく建設されたのが、今回「学校給食レストラン」が開催された新給食センターです。このセンター新設に伴い、新たにメーキューが調理・配送業務を受託することとなりました。
当日の様子
今回の「学校給食レストラン」は、常滑市制70周年を記念して行われたものでした。この企画について、常滑市の企画担当の方は「市だからこそできるイベント」だと言います。
「今回の企画は、市の職員から広く募ったアイデアの1つでした。庁内の会議でさらに話し合いをしたところ、”給食”は市だからこそ提供できる特別なものなので、多くの人に喜んでもらえる企画ではないか、という賛成意見が多かったことから、イベントを実施することにしました」
メーキューも企画段階から参加させていただき、食材調達やスタッフ配置、献立内容の精査など、半年以上にわたり綿密な打ち合わせを重ねました。献立は、事前アンケートで1位と2位を獲得した「ソフト麺」メニューと「知多牛照り焼きハンバーグ」メニューの2種類を用意。さすが人気なメニューなだけあり、イベント参加者を募った抽選では、定員に対して7倍以上のご応募をいただく大きな反響となりました。
この一大イベントを成功させることができるよう、当日はメーキューの社員たちも朝早くから出勤しました。普段と同じように回転釜を稼働させ、調理を進めていきます。いつもと違ったのは、その食数。普段は1日約7000食を作っているプロの調理員たちなので、「いつもと比べて少ないから、逆に緊張しちゃうなあ」と笑い合っている場面が印象的でした。
出来上がった食事は、普段の給食で使用される食缶で食堂へ運ばれました。できるだけ温かな状態で提供できるよう、イベント会場で盛付を行うためです。普段、給食センターの社員たちが配膳まで行うことはないのですが、この日は盛付まで任せていただきました。慣れない作業ではありましたが、担当者たちはイベントだからこその作業を楽しそうに行っていました。
市民の声
さて、常滑市の給食センターには、給食に対する理解を深めていただける見学コースが設置されています。このコースは、窓ガラス越しに調理中の様子を見ることができるようにしてあり、回転釜や調理用制服、給食の食器などを展示しています。私たちが会場を準備している間、ご来場者様には体験型コーナーで給食に対する関心を深めていただきました。
準備が整い、ご来場者様が席に着いたところで、市のご担当者様から今回のイベントの主旨や献立について説明が行われました。そして、いよいよ召し上がっていただく時、給食でお決まりの「手を合わせてください」のお声がけが。ご来場者様も笑いながら、「合わせました」と言う風景はとても温かく、普段給食センターでは見ることのできない貴重な瞬間でした。
ご来場者様からは、
「いつも子供たちが食べているものがどんなものか気になっていたので、知ることができてよかった」
「20年ぶりにまた、まぜご飯を食べることが嬉しい」
「昔に比べると、メニューが豊富になっていて驚いた」
等、大変なご好評をいただきました。また、どんな給食が好きか、好きだったかを尋ねてみたところ、ソフト麺や鯖の銀紙焼き、キムチスープやわかめご飯など、それぞれの懐かしい思い出の詰まった回答をいただきました。
取材を終えて
学校給食というものは、現代においては、ただお腹を満たすだけのものではありません。子どもの健康を支え、食を通じた学びを提供し、未来へと繋げていく大切なものです。安全と安心を守るため、私たちは日々小さな努力を積み重ねています。今回のイベントを通じ、ご参加いただいた皆様の笑顔を見て、自分たちの仕事への自信を新たにしました。地域の皆様、関係者の方々の普段からのご理解とご協力に、深く感謝申し上げます。
メーキューはこれからも、縁あるすべての人々の健康と幸せあふれる未来を実現するため邁進してまいります。