椙山女学園大学附属小学校プロジェクト型学習「給食の献立を考えよう」

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2025年3月7日(金)に、椙山女学園大学附属小学校にて、児童が考案した世界の食事をテーマにした献立を提供しました。6年生の授業の一環として「給食の献立を考えよう」という題材で行われ、メーキューも授業の講師を務めました。給食提供当日の様子をレポートします。

給食の献立を考えよう

2024年9月より、椙山女学園大学附属小学校6年生の授業として、「給食の献立を考えよう」というプロジェクト型学習がスタートしました。この取り組みは、チームで協力しながら課題を解決する力を養うことを目的としており、プレゼンテーションなどを経て選ばれた献立を実際に給食として提供するものです。メーキューはこの取り組みに全面的に協力し、給食の提供だけでなく授業の講師も務めました。

授業で講師を務めるメーキュー社員

そもそも、なぜ小学校の授業のテーマとして給食が選ばれたのでしょうか。今回の企画を発案した先生は「子どもたちが興味を持って取り組めるテーマで学習させたかった」と語ります。

「職員の中でどんなテーマがいいか話し合った際、子どもたちが給食の時間をとても楽しみにしているという話が出ました。給食であれば、自分たちで調べたり、献立を考えたりすることを自発的に進められるのではないかと考え、学習テーマに決まりました。また、食育の観点から見ても意義のあるテーマだったことも決め手となりました」

授業の様子

授業は9月末から12月中旬頃までの間の全15時間で行われ、メーキューはその一部で講師を務めました。管理栄養士および栄養士が参加し、児童が考えた献立にアドバイスを行いました。児童たちは献立を考えるのが初めてだったため、自分たちが食べたいものが「給食」として実際に提供可能なのかを考えるのに苦労したそうです。今回、あるチームにとっては、アレルギー対応を考えるのが一番難しかったとのこと。メーキューは、栄養バランスや彩りに加え、大量調理が可能かどうかなど、毎日実践しているプロの観点から細かなアドバイスを行い、授業のサポートをしました。授業を通し、担当の先生は児童の様子をこのように語ります。

「今回、子どもたちはつくる側の視点に立ってメニューを考えました。そのなかで、食べる側のことを第一に考えてメニューがつくられていることに気が付きました。その気付きを生かして、彩りや栄養バランスのとれたメニューになるよう、工夫を重ねてより良いものにすることができました」

児童が授業で考案した献立

また、今回の献立は「世界の食事」をテーマとしており、各チームが1つの国を選び、その国にちなんだ献立を考案しました。全18チームがそれぞれ発表を行い、その中からさらにフランスチーム、中国チーム、メキシコチームの上位3チームが選出され、全校生徒の前でプレゼンテーションを実施しました。そして今回見事に選ばれたのが、フランスチームでした。

当日の様子

当日のメニューは、キッシュ風オムレツ、マッシュポテト、フレンチオニオンスープ、クロワッサン、メレンゲクッキーとなりました。メーキューは児童たちに喜んでもらうため、何度も試作を行い、納得のいく味を追求しました。また、オムレツが卵アレルギーに該当するため、代替メニューも用意。豆腐にかぼちゃを混ぜ込むことで、アレルギーのある児童も一緒に楽しんでもらえるよう工夫を凝らしました。

そして迎えた当日。中には、この日の給食を楽しみに登校した児童もいたそうです。給食の時間になると、教室を飛び出してくる児童たちの様子が微笑ましく、配膳が始まると、余った給食を巡ってじゃんけんをするクラスもあり、この日の献立への期待の高さがうかがえました。

余った給食を懸けてじゃんけんをする児童たち
世界の食事について学べるよう設置されたボード

いざ食べ始めると、あっという間にお皿が空に! 今回の献立を考えたフランスチームの児童たちも、自分たちの献立が実際に形となってとても嬉しそうな様子でした。また、この日の残飯もほとんどなく、メーキューにとっても児童たちに喜んでもらえた忘れられない特別な日となりました。

まとめ

今回のプロジェクト型学習は、メーキューにとっても大変意義のある経験となりました。食育とは、こちらから一方的に教えるものではなく、子どもたちが自ら考え、興味を持って学ぶことが大切だとあらためて感じました。
もうすぐ卒業を迎える6年生に対し、企画の発案をされた先生は「これからも自分たちで興味を持って、いろんなことに取り組んでいってほしい」と語ります。誰かに何かを伝えたいという気持ちは、多くの人を笑顔にする力があると実感しました。今回の経験は、児童たちのこれからの人生の中で必ず活きることでしょう。私たちと一緒に作った給食が、彼女たちの小学校での思い出を彩ったことを願っています。

メーキューはこれからも、地域の皆様とともによりよい未来を目指してまいります。